■

大津市役所で３０日、茂呂治副市長の退任式が開かれた。 　本来、任期は２０１６年６月までだったが、「市長の役に立てず、辞職するしかないと思った」と語り、越直美市長と意思疎通を図るうえで溝があったことをうかがわせた。茂呂氏の退任は今月３１日付。これで同市の副市長は当面、国土交通省から出向中の伊藤康行氏の１人体制となる。 ナイキジョーダン 　退任式には越市長や職員、市議ら約３５０人が出席。越市長は「茂呂副市長の担った役割が非常に大きかった分、不安があるが、職員と一丸になって頑張っていきたい」とあいさつ。 サッカーシューズ 　茂呂氏は「副市長として、市長の命を受け、職員や教育委員会とのパイプ役になることが十分、できなかった。力不足で、もはや辞職するしかないと思った」と退任の理由を明かした。 　一方、越市長に向け、「現場の声、職員の声に耳を傾けて、丁寧に次の行動に移ることが重要だ。一人の意思だけではなく、多くの英知を動員してほしい。思いの強さだけでは正義たり得ない」などと苦言を呈した。 サッカースパイク 　その後、女性職員が茂呂氏に花束を贈呈した。 　茂呂氏は市の生え抜き職員で、総務部長などを歴任し、１２年に副市長に就任した。（久米浩之）